典範改正案の提出を事実上断念

ニュースソースは略しますが、小泉首相は昨日の夜、皇室典範改正案の今国会への提出見送りを初めて明言しました。 先日書いた通り、筋を通すなら改正案提出で、異論や世論に配慮するなら今国会での提出見送りとなる状況。どうやら、首相は政治的判断で後者を…

自民・菅原氏の質問姿勢は好ましくない

昨日の衆院予算委で、自民党の菅原一秀氏の質問に民主党が反発し、審議が空転した件について。 「質問が卑怯」と予算委中断(ライブドアニュース) 午前中の質疑で、菅原氏は、民主党の鳩山由紀夫幹事長が「ライブドア問題に自民党議員の影がちらついている」…

大日本帝国憲法の戦争責任

読売新聞の不定期連載「検証・戦争責任」を愛読しています。今日のテーマは大日本帝国憲法。 昭和初期の一部軍人と政治家は、立憲君主制を蔑ろにし、天皇の権威を利用して戦争へと邁進していきました。そのようなことが可能だった原因の一つに、大日本帝国憲…

首相の態度変化の件

今国会提出は見送りの公算=皇室典範改正で自民幹部(時事) 自民党国対幹部は7日夜、秋篠宮妃紀子さまの懐妊を受け、皇室典範改正について「生まれてくるまで待てばいい。結果的、常識的にはそうなるだろう」と述べ、女系天皇を容認する改正案の今国会提出は…

朝日新聞のジャーナリスト宣言

私のメインブログ「でも、私には今がある」にも書きましたが、政治系ブログであるここにも書いておきます。 電車内で見かけた朝日新聞の広告のコピーが格好良いので引用。言葉は感情的で、残酷で、ときに無力だ。それでも私たちは信じている。言葉のチカラを…

「天皇制廃絶」を願う人など取るに足りない

id:dslender:20060204にも書きましたが、重要なことなので繰り返します。 女系反対派の中には、「女系天皇を認めると、“天皇制廃絶”を主張する連中が力を得る」と主張する人が少なからず居ます。これも「陰謀論」に近いですな。全くの杞憂でしょう。皇室制度…

陰謀論を用いる女系天皇反対論は信用できない

一昨日のエントリid:dslender:20060204では女系天皇反対派の意見に対する所感を概観しました。また、昨日のid:dslender:20060205では私の女系天皇容認理由を率直に書きました。要するに 「女系になっても皇統が断絶する気が全くしないから、皇位継承者が増え…

昨日の件についての補足

昨日、当ダイアリーに寄せられたコメントを初めて削除しました。経緯については、id:drmccoy:20060204や、id:myhoney0079:20060204:p8(こちらには私が削除したコメントが保存されています)をご覧ください。 これらのエントリの記事やコメントから、特に気…

私は女系天皇容認です(後編)

id:dslender:20060204#p1の続きです。前編では、皇室典範改正は(やや不本意ながらも)政治に任せざるを得ないことを最初に論じ、次いで女系天皇反対ブログが挙げた簡潔なポイントを引用して所感を述べる形で女系容認の理由の一端を記しました*1。この後編で…

コメントポリシー再録

コメントポリシーに反するコメントを遠慮なく削除しました。反論があるならトラックバック経由でお願いします。TB経由だったら絶対に消しません。 私はコメント欄で議論するのが嫌いです。主な理由は時間を取られること。本来は「社会派DS」のコメント欄も閉…

私は女系天皇容認です(前編)

先日予告した通り、皇室典範改正論議──要するに女系天皇を認めて良いか否かの論議──に関する私見を数回に分けて書きます。 プロフィールにも書いた通り、理想としては、時の天皇の意思を反映して皇位継承が行われるべきだと思っていますが、所詮は理想。法律…

社民党の自衛隊違憲化に思う

1994年、自社さ連立政権の村山富市首相の時代に、社民党(当時は社会党)は自衛隊を合憲と認めましたが、この度、再び違憲とする立場に戻ることになりました。社民党、「自衛隊は違憲」党宣言で方針転換へ(読売新聞) 部分的に引用します(太字は引用者による…

皇室典範改正への所感・予告編

id:dslender:20060131#p2に続いて、またもや政治系アナグラムをひとつ。 「女系天皇」→「典型ウヨの痔」or「雨天よけの自慰」 2つ目は意味不明ですが。 私の文章をここだけで読まれていた方は、私が↑のような下品なことを書く人間だとは思わなかったかも知れ…

首相の格差認識を歓迎

少し前まで「格差はない」との認識を示していた小泉首相ですが、「格差はあるが、悪いことではない」との認識に切り替えました。歓迎です。現に格差を実感する人が存在するのに「格差がない」と言い張る意義はありません*1。格差の存在を認めた上で、対策を…

麻生氏を釣り師と呼ぶ連中に不快感を覚えた

幾つかのネット右翼系ブログやサイトで「麻生太郎氏は釣り師」という趣旨の記述を見かけました。先日の「天皇陛下の靖国参拝を実現すべきだ」等の発言*1に対し、中韓や一部野党や朝日社説などから批判が出ていることを指し、「反日勢力(または売国勢力)が…

牛肉問題での政府対応に雑談感覚で一言

米国産牛肉輸入問題で、閣議決定した政府答弁書に記された「現地での事前調査」を行わなかった件についてごく簡単に。 事前の現地調査をしなかったこと自体は問題なし。事前調査をしても、米国の特定業者や機関による脊柱の混入を避けられなかった可能性が高…

政治系アナグラム

政治に関連する言葉でアナグラムを3つ作りました。 「杉村太蔵」→「痛すぎ。恨むぞ。」 登場当初は確かに痛かったかも知れません。 「北朝鮮の拉致問題」→「今日、セイラたんの乳揉んだ」 セイラたんが誰なのかは不明です。 「皇室典範改正」→「うんこして…

私のアンテナ収録基準

当ダイアリーは「政治関連の話題限定で毎日更新」を自らに課しています。それゆえ、書きたい話題がない日も存在します。そんなときは下らない雑談で記事を埋めます。最近は色々なアンテナ等からリンクして頂いているので、雑談に終始するのが申し訳ないよう…

天皇の参拝を本気で望むなら麻生氏の態度では駄目

昨日のエントリの補足。麻生氏の靖国関連発言に対し、案の定中国が異を唱えてきました。 麻生外相発言を強く批判 新華社(共同通信) 中国の国営通信、新華社は29日、天皇の靖国神社参拝実現が望ましいとした28日の麻生太郎外相の発言を「こともあろうに天…

麻生氏の靖国・北朝鮮関連発言の件

昨日の麻生氏の発言について、幾つかのメディアを読み比べてみます。まずは毎日新聞。 麻生外相:首相靖国参拝 喫煙心理に例え中韓の対応批判(毎日新聞) 麻生太郎外相は28日、名古屋市内で講演し、小泉純一郎首相の靖国神社参拝問題に関連して「英霊の方は…

谷垣・与謝野氏の格差認識

小泉首相はいわゆる「格差」問題について、内閣府の見解を元に「格差拡大は見せかけのもの」という認識を示しています。私はこの認識には余り賛同できません。理由はid:dslender:20060125に書いてあります。格差拡大が存在するか否かは見方によって変わりま…

読売「検証・戦争責任」の「特攻」

読売新聞の不定期連載「検証・戦争責任」を愛読しています。今日は「特攻」。「特攻入門」という感じの分かりやすい記事でした。 印象に残った箇所を1つだけ引用。 大西中将*1は特攻隊を編成する際、第1航空歓待の先任参謀に「こりゃあ、統率の外道だよ」…

首相の靖国発言を独自スタンスで報じる読売

まず、昨日の参院本会議代表質問に関する共同通信の報道から引用 靖国参拝で首相「中韓両国以外から批判ない」(産経新聞) 小泉純一郎首相は25日午前、参院本会議の代表質問に対する答弁で、自らの靖国神社参拝問題について「アジア諸国で中国、韓国以外に…

前原氏代表質問関連の各社社説

昨日の日記では、一昨日の民主党・前原氏の代表質問について、主に批判的な立場から書きました。 関連して、結果的に1日遅れの話題になりますが、前原氏の質問に関する各新聞の主張から、部分的に拾っていきます。 昨日も書いた通り、最も民主マンセー色、野…

民主党前原代表の筋違いな質問

昨日行われた民主党の前原誠司代表の代表質問についての所感を。まずは「格差」に関する質疑応答から。 「小泉改革が格差社会生んだ」(livedoorニュース) 前原代表は、自殺者の7年連続で3万人以上での高止まり、生活保護世帯の増加、正社員と非正社員の賃…

岡崎トミ子と聞いただけで

さて、上記の民主党研究会のニュースをとりあげているネット右翼ブログは、メンバーに岡崎トミ子氏が加わっているという一点だけで、会の結論はロクなものにならないと判断しているようです。まあ、そうかも知れないですが、メンバーは岡崎氏以外にも大勢い…

民主有志議員が歴史リスク研究会設立へ

戦争責任といえば、最近は読売新聞の力作不定期連載「検証・戦争責任」を真っ先に思い出しますが、民主党の有志議員も近々戦争責任を検証するための会を設立するそうです。 戦争責任検証へ研究会…民主有志議員、26日設立(読売新聞) 民主党の有志議員が、先…

「押し付け憲法論」は憲法改正の邪魔

「憲法9条改正が国民の同意を得るには」の補足のようなエントリです。 私は憲法第9条の改正に賛成です。しかし、そう簡単に改正は実現しないのが現実でしょう。少なからぬ国民が未だに9条改正に反対しているので、国民投票がネックになりそうです。改正派は…

「格差」と「困窮」のどちらが問題なのか

いわゆる「経済格差問題」に関する次の記事の内容に、ちょっとした違和感もしくは疑問点を感じました。 小さな政府で格差拡大せず 安倍、竹中氏ら反論(共同) 安倍晋三官房長官、竹中平蔵総務相らは20日午前の記者会見で、公明党の神崎武法代表らが小泉改…

戦争責任としてのテロの恐怖

読売新聞の不定期連載「検証・戦争責任」シリーズは今日で7回目。「血盟団事件」「五・一五事件」「二・二六事件」に代表されるテロの恐怖をとりあげていました。軍部が「私は構いませんが、部下がどう思うか知りませんよ」的な論法で気に入らない政治家など…