憲法問題

「押し付け憲法論」は憲法改正の邪魔

「憲法9条改正が国民の同意を得るには」の補足のようなエントリです。 私は憲法第9条の改正に賛成です。しかし、そう簡単に改正は実現しないのが現実でしょう。少なからぬ国民が未だに9条改正に反対しているので、国民投票がネックになりそうです。改正派は…

前原氏の具体的な改正提言

前原代表、米でシーレーン防衛拡大へ憲法改正を訴え(読売新聞) 【ワシントン=東武雄】民主党の前原代表は8日午後(日本時間9日早朝)、ワシントンの戦略国際問題研究所(CSIS)で講演し、日本に食糧やエネルギーを運ぶシーレーンの防衛について、「死…

前原代表の現状認識は的確

2日遅れのニュースですが… 前原民主代表、憲法改正に意欲 自党の案説明へ全国行脚(朝日新聞) 憲法提言は条文化していないが、前原氏は憲法9条について「戦争放棄を定めた1項は残し、(戦力不保持・交戦権否認の)2項は削除して自衛権を明記すべきだ」。集…

改正議論の内容充実を重視せよ

昨日の朝のNHKの番組についてのニュースから少々。 新憲法で自衛軍の保持明記、公明幹事長代行が反対(読売新聞) 公明党の太田昭宏幹事長代行は、同草案の9条改正案で「自衛軍」の保持を明記した点について、「賛成しかねる。9条1項、2項は堅持すべきだ」…

徴兵否定の明文化が望ましい

以前書いた通り、憲法第9条の改正実現への最大の関門は国民投票になるでしょう。9条改正反対派は決して少数ではないからです*1。 更に言えば、最終的な鍵を握るのは徴兵制ではないかと思われます。徴兵に反対する国民は明らかに多数派ですし、私自身も絶対的…

中曽根氏には現実が見えていないのか?

http://d.hatena.ne.jp/dslender/20051029に書いた通り、自民党の新憲法草案は完成直前に小泉首相自ら大幅に手を入れ、前文素案にあった「アジアの東、太平洋と日本海の波洗う美しい島々」「国を愛する国民の努力によって国の独立を守る」「和を尊び、多様な…

旧民社党の憲法改正案

先月の末辺りに、民社協会(旧民社党系の民主党議員の会)が新憲法草案を発表した、というニュースがありました。自民党案が発表されてから少しあとでした。どうせ自民案と比べて大して変わり映えしないだろうという先入観でニュースをスルーしていました*1…

自民党新憲法草案は結構良い

自民党が新憲法草案を発表しました。まずは一般的なニュースへのリンクをひとつ。 自民が新憲法草案決定、自衛軍保持を明記(読売新聞) ここでは、全文を掲載している四国新聞の記事から引用し、寸評をつけておきます。 まずは前文から。 日本国民は、自らの…

憲法9条改正自民案の現状

憲法草案:「9条1項」維持へ 自民起草委(毎日新聞) 自民党新憲法起草委員長の森喜朗前首相は14日、首相官邸で小泉純一郎首相(自民党総裁)と会い、28日に決定する憲法草案の取りまとめ状況を説明した。森氏は焦点となっている憲法9条について(1)…

憲法9条改正が国民の同意を得るには

私は憲法第9条の第2項は改正する方が良いと思っています。万一集団的自衛権の行使を要求される情勢になったときに現憲法と解釈では身動きが取れなくなり、国益を損なう恐れがあるからです。 現在の国会では第9条の改正を主張する自民党と民主党が多数を占め…

まずは憲法第9条を引用

日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交…

憲法改正賛成多数で9条改正反対多数

憲法世論調査:9条改正「反対」は62%(毎日新聞) 調査は9月2日から4日まで全国の4550人を対象に実施し、2418人から回答を得た。調査方法が異なるため単純に比較はできないが、昨年4月と今年4月の電話調査では、憲法を「改正すべきだ」が6割…

「傍論だから駄目」も感情論に過ぎない

上で言及した大阪高裁判断に関しては、靖国信仰に理解がある人は「とんでもない判決」だと言い、靖国に好感を持たない人は高評価しているはず。以前にも書きましたが、結局、靖国問題は宗教論争であり、感情論でしかあり得ないのです。「キリスト教の神とイ…

9月30日の大阪高裁判断を高く評価する

9月30日、大阪高裁は「首相の参拝による損害賠償」を求めた原告の訴えを退けたものの、判決理由の中で「首相の靖国参拝は公的なので違憲」と判断しました。 首相の靖国参拝 違憲(東京新聞) この件に関しては、中国新聞に載っている判決理由の要旨から一部引…

9月29日の東京高裁判断を高く評価する

一昨日の9月29日、東京高裁は「首相の靖国参拝は私的参拝」と判断しました。 首相参拝は『私的』 東京高裁(東京新聞) 憲法の信教の自由に違反する小泉純一郎首相の靖国神社参拝で精神的苦痛を受けたとして、千葉県内の戦没者遺族や宗教者らが、国と首相に一…

まずは憲法第20条を引用

第二十条【信教の自由、国の宗教活動の禁止】 1. 信教の自由は、何人に対してもこれを保障する。いかなる宗教団体も、国から特権を受け、又は政治上の権力を行使してはならない。 2. 何人も、宗教上の行為、祝典、儀式又は行事に参加することを強制されない…