竹島問題早分かり

以前、いわゆる北方領土について、北方領土特集という記事にしました。竹島問題についても、ごく簡単にまとめておきます。


竹島に対する政府の公式見解は竹島問題(外務省)に書かれていますが、「国際法」とは具体的に何なのか分からないので入門には不向き。


その点、辻雅之氏による次のpageは秀逸です。
 竹島問題の基礎知識(All About)
初心者でも読めるように詳しく書かれています、何より韓国の主張にも簡潔に触れているのがGood.


両国の主張の要点をごく簡潔にまとめると、次のようになるでしょう。

  • 日本は、1905年に韓国に先んじて竹島領有を公的に宣言しているので、「国際法」の「先占理論」に従うならば、竹島は日本の領土である。
  • 韓国は1905年当時は独立国ではあったが、事実上日本の保護国であり、異議申し立てはできなかったと主張している

北方領土に関しては、ロシアの主張にもかなりの正当性が含まれていると個人的には思っています。戦敗国は領土削られても文句は言えないよね、という考え方は説得力があると感じるからです。


一方、竹島に関しては、国際法的にはほぼ文句無しに日本が正当だと感じました。仮にNTV系『行列のできる法律相談所』でとりあげるとすれば、4人の弁護士全員が日本支持、という感じでしょうか。


だからと言って、専ら日本が領有すべきだと即断することはできません。


国際法というものが(国内の刑法などと異なり)強制力を持たない以上、国際法とは異なる価値基準で領有を主張する行き方はあり得るわけです。だから、国際法上の正当性だけで韓国を納得させることはできないでしょう。これが領土問題の難しさ。


そういえば、今年の教科書検定文科省が「竹島はわが国固有の領土」という表現を追加したことが韓国の逆鱗に触れました(参考)。実際、「竹島は日本固有の領土」だけだと不正確だと思います。理由は前段落に書きました。「日本の主張では、竹島は日本固有の領土」または「国際法上、竹島はわが国固有の領土」だと正確。こう書けば、少しは韓国の反応も和らいだかも知れません……って甘いかな。


【追記】 私自身は、竹島問題について「こうすれば良い」という確たる意見をまとめていません。参考までに、All Aboutの辻雅之氏の別なpageにリンクしておきます。比較的現実的と思われる対応策案が記されています。
竹島よりも、さらに大きなものを失わないために 竹島問題をどうみればいいのか