読売の連載「戦争責任」

最近の読売新聞は戦争責任問題に熱心。今日から不定期連載「戦争責任」が始まりました。Web上には当然載らないのでしょうが。


内容を超要約します。まず、戦争責任論議は世界的に第1次世界大戦終結後から始まっていることに触れています(不戦条約とかがその表れ)。次いで、先の大戦終結直後の日本で、幣原内閣のとき、戦争責任を議論する調査会が設けられたことが書かれていました。知らなかったです。ただ、この調査会は当時のソ連から「次の戦争に負けないための会だろう」と妙な言い掛かりがつけられ、英国もこれに同調したために解散に追い込まれたのだそうです。これは少々残念。また、東久邇内閣の下では独自の戦争責任裁判が計画されたが、GHQに中止させられたそうです。こちらは残念でもなんでもないです。東京裁判直前の時期にこんな計画を立てるのは無謀。


更に、1930年代の日中開戦から1945年8月15日に至るまでの戦争を何と呼ぶか、明確には定まっていないことに触れられていました。「大東亜戦争」か「太平洋戦争」か「第2次世界大戦」か「15年戦争」か……。天皇のお言葉や首相談話などでは「先の大戦」が使われていて、私も先ほど使いましたが、固有名詞ではないという弱点があります。


ここで、私自身がどの呼び名を使っていくか決めようと思います。もちろん他の人に勧めることはないです。


保守系の人は「大東亜戦争」を使うことが多いですが、日本を敗戦に追い込んだ馬鹿指導者が考えた言葉を使うのは嫌です。「太平洋戦争」は多くの教科書が使っていますが、対中国などのニュアンスが薄れるのでいまいち。「アジア・太平洋戦争」が無難かな。ちょっと長いのが玉に瑕。あ、長いのが嫌なときは「先の大戦」で間に合わせれば良いのか。


そんなわけで、今後は「先の大戦」を「アジア・太平洋戦争」と呼ぶことにします。無難な結論。