イラク戦争観と対米認識

ブッシュ大統領イラク戦争開戦時の情報判断に誤りがあった責任を認めつつも、開戦そのものは正当だと認識した件についての小泉首相の見解について。
首相、イラク開戦支持「反省点ない」(朝日新聞)

 小泉首相は15日、ブッシュ米大統領イラク戦争開始の根拠とした大量破壊兵器情報の大半が誤りだったと認めたことに関連し、「大統領は(戦争開始の判断は)正しかったと発言している。イラク大量破壊兵器がないと証明すれば、戦争は起こらなかった」と述べた。米国の武力行使を支持した自らの判断に問題はないとの考えを強調したものだ。首相官邸で記者団の質問に答えた。

私も、開戦以来現在まで一貫して米国支持です。本音の開戦理由は大量破壊兵器ではなく、自国益のためにフセイン政権が邪魔だったから、ということは最初から分かっていましたが、それでも理念的にはイラク戦争支持です。尤も、結果的に非戦闘員の死者が多数出たことは残念ですし、米国が一部イラク人の反抗を甘く見ていたことは批判されるべきでしょう。とは言え、フセイン政権存続によって別の犠牲者が存在したことも十分に考えられるので、戦争の功罪は死者数だけでは測れないと思っています。もう少し長い目で見ても良いのではないかな、と。


日本政府の米国支持姿勢も妥当だと思います。米国の“俺様ルール”的姿勢を嫌う人の気持ちは分からないではありません。しかし、自国の都合で他国の政権をひっくり返すだけの力を持った唯一の大国であるという現実を無視するわけにはいかないと思うのです。