福田 vs. 麻生・総裁選への所感

間もなく午後2時から開かれる自民党両院議員総会で、自民党の新総裁が決定します。

福田元官房長官と麻生幹事長。私が支持しているのは今のところ福田氏です。その理由は気が向いたらあとで書きます。ただ、首相就任後に支持し続けるかどうかは別問題。実際の政策運営を見ないことには最終的な評価はできません。

この2人が首相になったらどうなるか。まず、外交面ではさほど違いが出ないと思われます。2人の外交哲学には違いがあるように見えますが、現在の日本を取り巻く外交状況はかなり固定的で、動かしようがないと思われるからです。日米同盟堅持の上で、デリケートな隣人である中韓の機嫌を損ねないように気を配る安倍政権の方針は、どちらが首相になっても引き継がれることでしょう。

違いがあるとすれば内政面。テレビ出演時のインタビューを見る限り、2人とも小泉改革のいわゆる負の側面の修正を明言していますが、福田氏の方は小泉改革に概ね好意的で、麻生氏の方はいささか否定的、という違いが見て取れます。この辺の考え方の違いが内政の舵取りに影響を与える可能性は大いにあると思います。

なお、福田氏が国会議員票の多数を固めている状況に対し「派閥談合」と批判する人がいるようですが、私にはナンセンスな批判としか思えません。そもそも、自民党総裁内閣総理大臣は公選制ではないわけですし、密室での話し合いで首相が決まったとしても良い政治をしてくれればそれで良いではありませんか。

それに、福田氏が多くの派閥から支持を得たのにはそれなりの理由があります。仮に、担ぎ出されたのが福田氏ではなく同じ清和会の町村氏だったら、これほど議員支持が集まったかどうか、大いに疑問です。おそらく、周囲に不快感を与えにくい福田氏のキャラやリアリスティックな政治哲学が議員にウケているのでしょう。私が福田氏を好きな理由も、まさにこれです。