無防備地域宣言の存在自体は国益を損なわない
以上のように、私は無防備地域宣言運動の趣旨には反対ですが、運動を行うこと自体は一向に構わないと思います。保守派もしくはネット右翼ブログの中には、推進派に直接抗議している人もいますが、そこまでする必要があるのかなあ。そもそも、無防備地域に賛同する可能性がある議員は共産社民系のみだと思われるので、どこの議会でも条例として通らないのは確実でしょう*1。
一般に、ネット右翼系の人って、反戦系の市民運動を毛嫌いします。何故でしょう? 私にはその気持ちが理解できません。勝手にやらせておけばいいじゃないですか。ある地域で無防備運動が広がると、そこを北朝鮮か中国に狙われて侵略されるとでも思っているのかなあ。それもまた非現実的*2。某保守系ブログでは「無防備地域宣言運動は外患援助罪にあたる」と書かれていました。多分冗談かアジテーションだと思いますが、ネット右翼の中には本気でそう思っている馬鹿が居そうで怖いです*3。
私自身、反戦系市民運動は余り好きではないですが、彼らの主張が世の中に蔓延っていても一向に構わないと思います。「反戦運動の存在」が他国との外交関係を損なうとは考えにくいからです。
むしろ、http://d.hatena.ne.jp/dslender/20051123#p1でとりあげたような「先の大戦中の日本の軍事行動を全面正当化する考え方の存在」の方が、一部の国々との関係悪化や、上で述べたような憲法改正への世論の鈍化を招き、結果的に国益を損なう可能性があると思っています。