首相の靖国参拝報道から・その2

中国との現在の関連は、よく「政冷経熱」と言われます。個人的には、中国の現在の政治体制や指導部には問題があると思っているので、ある程度「政冷」でも仕方がないかと思います。しかし、互いにWin-Winの関係にあると言われる経済関係を損なうのは、国益を考えると愚の骨頂だと思います*1


とは言え、次のニュースを読んで、若干楽観的な気分になりました。
靖国参拝への経済界の反応(ライブドアニュース)

日本経団連奥田碩会長は17日、小泉純一郎首相の靖国神社参拝を受けて「国内外の諸情勢や国際関係などに慎重に配慮されたうえ、一般の国民と同じような形で私的に参拝されたものだと理解している」とのコメントを発表した。


 三菱自動車の益子修社長は、同日都内で行われた新車発表会で「政治的な問題についてはコメントする立場ではない」としながら、「中国とは成熟した関係になってきている。必ずしも政治の影響を経済が受けるという段階ではない」との見解を述べた。対中事業については「非常に魅力的なマーケットなので、今後も中国市場には力を入れていきたい」との姿勢を示し、「それほど大きな影響があるとは、今の段階では認識していない」と話した。
三菱自動車の社長の「中国とは成熟した関係になってきている」は頼もしく感じました。


この発言から、三菱自動車と取引している中国の経済界の人は十分に政治から自立して利潤を追求していると推測できます。だとしたら、首相の靖国参拝で経済関係まで冷え込む心配は薄いのかも。あくまでも一企業の社長の発言に過ぎないので、日中経済関係全般が無問題とは言い切れないのでしょうが、少し安心しました。

*1:私が首相の靖国参拝に懸念を示す理由は、これに尽きます