民主党は憲法改正を先延ばしすべきかも

民主党の次期党首選びについての所感を。


9月13日頃の段階では、話し合いで候補を一本化しようという動きがありました。
民主党代表選、話し合い一本化探る動き広がる(9.13の読売新聞)
しかし、現実にはそううまくはいかなかったようです。

小沢氏側近の松木謙公衆院議員らは同日、小沢氏を国会近くの事務所に訪ね、「今の民主党で代表が務まる人物は小沢先生しかいない」と出馬を要請した。ただ、小沢氏周辺では、前原誠司「次の内閣」防衛担当を担ぎ出す可能性も取りざたされている。

 一方、横路孝弘・元副代表が率いる旧社会党系グループでは、保守系では憲法改正が一気に進む恐れがある」として、菅氏を推す声が出ている。小沢氏に近い山岡賢次衆院議員は同日、横路氏と会談した。
(太字は引用者)
結局、明日の代表選は、前原誠司氏と管直人氏が出馬することが確定しました。
小沢氏、民主代表選への出馬見送り(読売新聞)


民主党について度々言われることのひとつに、憲法、安保、外交などの「基本政策」で各議員の見解が一致していないことがあります。「だから民主党は駄目だ」という考えを持つ人も(少なくともWeb上では)目立ちます。今回、候補者を一本化できなかった原因の一つが「基本政策」の不一致であることは想像に難くありません。


ただ、自公与党も憲法観は一致していません。それでも、小泉首相憲法改正を選挙の論点から外したことなどにより、今回の選挙では与党として連携できたわけです。


民主党の皆さんも、ここは思い切って憲法問題を先延ばしにして、さしあたりは国民に密着する年金税制問題や、郵政などの諸改革に関して魅力ある姿勢を打ち出すことに専念してはどうかな、と思います。


実は、私は憲法改正はさほどの優先事項だと思っていません*1。敢えて改正しなくても、今のところはイラク支援などで十分に国際貢献ができています*2。慌てず時間をかけて、できるだけ多くの人が納得できる形で改正すれば良いと思っています。

*1:関連記事:マニフェスト占い結果

*2:ただ、万一集団的自衛権の行使を要求されるような事態になったとき、現行の憲法解釈では行き詰ってしまうのが心配ですが