福島第一原発事故への今更の個人的感想

日本史上最悪の原発事故になってしまったわけですが、想像していたほどに深刻ではなかったというのが正直な感想です。というのは、広島や長崎への原爆投下時のような急性の放射線障害患者が多数発生するのではないかと想像していたからです。事故後1年半以上経過した現時点で、明らかな被曝死者は出ていません。尤も、死者が出ていないとは言え、避難せざるを得ない人々や地域が未だに存在する状況の深刻さを軽視しません。また、現状では低線量被曝に関する議論が仮説の域を出ていないため、将来的に新たな被害が顕現化する可能性もゼロではないでしょう。とは言え、将来的にいくつかの原発を再稼動する際のリスク評価を行う上で、被曝急性障害による死者がいないという事実を無視できないと私は考えます。